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- 産業用 プロセス空調とは?
「空気調和」というと、なにやら難しい言葉のように思えます。しかし、要は人が快適に過ごせるように「温度」「湿度」「気流」「清浄度」の4つの要素を整えることを言います。しかし、言葉で言うのは簡単ですが、寒冷地や湿地近く、海辺や熱帯に住む人たちは昔から「空気調和」に多大な労力を割いてきました。煮炊きもできる日本の「いろり」や効率的な東北アジアの床暖房「オンドル」、堅牢で熱効率も良い欧米の「暖炉」などがその代表と言えるでしょう。このように「人が快適に暮らすため」の空気調和を「快感空気調和」と言いますが、人類社会が工業化していくにつれ、「産業プロセス空気調和」が必要になってきたのです。
「産業プロセス空気調和」が取り入れられたのは、1903年、ニューヨークの石版印刷会社でした。デリケートや印刷物を扱うために工場の「湿度」を調節したのがその始まりだと言われています。その後、工業における空気調和の重要性はますます高まっていきました。食品の大規模な冷凍や冷蔵などもそのひとつと言えるでしょう。また、食品工場や半導体工場などのクリーンルームにおける防塵防菌処理も「清浄度」という意味では、やはり「産業プロセス空気調和」の一環なのです。
工業のプロセスは、ほとんどの過程で「加熱する」「冷却する」のいずれかが行なわれており、それらがスムーズに行なわれるためには「湿度」や「清浄度」が適切でなくてはなりません。また、工場で働く人や機械にとっても空気調和を整えることは必要不可欠と言えるでしょう。
このような「産業プロセス空気調和」に力を発揮するのが「熱交換器」なのです。
【乾燥】
乾燥とは湿った材料に熱を加えるなどで水分を除去し、乾いた状態にする、もしくは乾燥状態を作り出す工程のことをいいます。
【冷却】
冷却とは特定の物体又は空間から熱を奪うことにより温度を下げ、その奪った熱を別の場所へと放出する過程をいいます。
【除湿】
空気には必ず水蒸気が含まれ、これを湿り空気と言います。
湿り空気中の水蒸気量を減らすことを除湿と言い、水蒸気の全く含まれない空気を、乾き空気と言います。
全ての加工品の加熱/冷却/除湿を行う工程にはその製造工程ごとに必要となる製造機械の業界、それに係るメーカーが存在しています。
それらには必ず用途に応じた熱交換器が使用されています。
工業生産物における生産ラインの空調をプロセス空調と呼び、加熱・冷却・除湿を組み合わせて生産ラインに適切な容量の温度、湿度に調整された空気(ガス体)を熱交換器によって供給します。
勝川熱工では様々なプロセス空調に適した熱交換器の設計を行います。